建設業許可完全ガイド!行政書士監修「日本一わかる建設業許可の教科書」

【結論】建設業許可とは?
建設業許可とは、1件あたり500万円以上(税込)の建設工事を請け負うために必要な、国土交通省または都道府県知事による許認可です。単なる法的義務ではなく、対外的な信用力を証明し、公共工事や大規模案件への参入権を得るための「最強のパスポート」と言えます。

行政書士 小野馨
こんにちは!
「建設業許可の教科書」管理者、行政書士の小野馨です。
今回は、建設業者様にとって命綱ともいえる【建設業許可】の全体像について、徹底的に解説します。

「元請から『次は許可がないと発注できない』と言われた」
「500万円を超える大きな工事の話が来たが、許可がないので断らざるを得ない」

もし今、あなたがこのような壁にぶつかっているなら、この記事はあなたのためのものです。

建設業許可は、要件が非常に複雑で書類も膨大ですが、一度取得すれば「社会的信用の証」となり、銀行融資や公共工事といった新しいステージへの扉が開きます。

行政書士として5000社以上の支援を行ってきた経験から、許可取得の「要件・費用・流れ」そして「プロに依頼すべき理由」まで、どこよりもわかりやすく解説します。

【警告】無許可で500万円以上の工事を請け負うと、建設業法違反として「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」が科される恐れがあります。コンプライアンスが厳格化する2026年、無許可営業のリスクを背負うメリットは一つもありません。

この記事でわかる4つのポイント

  • ✅ 許可が必要な工事と不要な工事の「境界線」
  • ✅ 許可を取るための「5つの絶対要件」
  • ✅ 取得にかかる「費用相場」と「期間」
  • ✅ 膨大な書類作成をプロに任せる「経営的メリット」

建設業許可が必要な工事・不要な工事【基礎知識】

建設業を営む上で、すべての事業者に「許可」が必要なわけではありません。

法律では、一定規模以上の工事を請け負う場合に限り、許可の取得を義務付けています。

しかし、この「一定規模」の判定には、消費税の扱いや資材費の計算など、間違いやすい罠が多く潜んでいます。

まずは、御社が許可を取得しなければならない法的義務があるのか、正確な基準を確認しましょう。

【行政書士 小野馨のここだけの話】

「うちはまだ小さいから大丈夫」と思っていても、元請業者から「コンプライアンス強化のため、金額に関わらず許可を取ってくれ」と要請されるケースが急増しています。

義務の有無に関わらず、許可はもはや「建設業者の身分証明書」になりつつあるのが現状です。

1件500万円以上の工事は原則許可が必要(税込)

ポイント

結論から申し上げますと、「1件の請負代金が500万円(消費税込み)以上」の工事を請け負う場合は、必ず建設業許可が必要です。

ここで重要なのは「1件あたり」という点と、「税込」であるという点です。

参考

例えば、税抜460万円の工事でも、消費税(10%)を含めると506万円となり、許可が必要なラインを超えてしまいます。

ギリギリの金額を扱う際は、必ず税込金額で判定を行ってください。

「建築一式工事」の特例

ただし、例外として「建築一式工事(総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事)」に関しては、要件が緩和されています。

  • 請負代金が1,500万円未満(税込)
  • または、延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事

このどちらかに該当すれば、許可は不要です。

注意すべきは、「リフォーム工事」や「内装工事」は、たとえ大規模であっても「建築一式」ではなく「専門工事(内装仕上工事など)」に分類されることがほとんどだという点です。

専門工事であれば、原則通り「500万円」が基準となりますので、自己判断は禁物です。

注文者が材料を提供する場合の注意点

「材料はお客様(施主・元請)持ちだから、手間賃(施工費)だけで300万円。だから許可はいらない」

これは非常に危険な誤解です。

建設業法施行令では、許可の要否を判断する際、「注文者が材料を提供する場合、その市場価格と運送費を請負代金に加算する」と定められています。

つまり、手間賃が300万円でも、支給された材料費が200万円以上であれば、合計500万円を超え、許可が必要になります。

これを認識せずに無許可営業をしてしまうケースが後を絶ちませんので、十分に注意してください。

許可が不要な「軽微な工事」の境界線

逆に言えば、前述した金額未満の工事は「軽微な建設工事」と呼ばれ、建設業許可がなくても自由に請け負うことができます。

  • 建築一式工事以外:500万円未満(税込)
  • 建築一式工事:1,500万円未満(税込)など

この範囲内であれば、法的には許可不要で営業しても全く問題ありません。

独立開業したばかりの親方や、小規模なリフォーム店などは、まずはこの「軽微な工事」から実績を積んでいくのが一般的です。

「契約分割」による逃げ道は通用しない

参考

よくある質問として、「合計800万円の工事を、400万円の契約書2本に分けたら許可はいらないのでは?」というものがあります。

結論から言えば、これは違法です。

建設業法では、正当な理由なく契約を分割して請負代金を安く見せることを禁じています。

工期が連続していたり、同一の目的物に対する工事であれば、実態として「1件の工事」とみなされ、合算額で判断されます。

脱法行為とみなされると厳しい処分が待っていますので、絶対に避けてください。

【重要】無許可で工事を請け負った場合の「罰則」とリスク

「バレなきゃ大丈夫だろう」

その油断が、会社の命運を断つことになります。

許可が必要な工事を無許可で請け負った場合、建設業法違反(第47条)として、以下の厳しい刑事罰が科されます。

  • 3年以下の懲役
  • または300万円以下の罰金(併科あり)

この罰則は、経営者だけでなく、法人そのものにも及びます。

さらに恐ろしいのは、罰金刑以上を受けると「欠格要件」に該当し、その後5年間は建設業許可を絶対に取得できなくなるという点です。

社会的制裁と信用の失墜

法律上の罰則以上に痛手となるのが、ビジネス上の信用の失墜です。

近年、コンプライアンス(法令遵守)の意識が高まっており、元請企業やハウスメーカーは下請業者の許可状況を厳しくチェックしています。

もし無許可営業が発覚すれば、進行中の現場からの退場はもちろん、将来にわたって取引停止処分を受ける可能性が高いでしょう。

注意ポイント

また、建設業許可業者として登録されると国土交通省の検索システムで誰でも閲覧できるようになりますが、許可がないということは、対外的に「小規模な工事しかできない事業者」あるいは「コンプライアンス体制が整っていない事業者」と見られるリスクと常に隣り合わせであることを意味します。

リスクを背負ってビクビクしながら経営するよりも、正々堂々と許可を取得し、大きな仕事を受注できる体制を整えることこそが、事業拡大への最短ルートです。

【第1章のポイント】

  • 原則、税込500万円以上の工事には許可が必須。
  • 材料費をお客様が負担する場合も、その費用を含めて判断する。
  • 無許可営業は「懲役・罰金」+「5年間許可取得不可」の重いペナルティがある。

建設業許可の「区分」と「業種」の選び方

建設業許可と一口に言っても、実はその中身は細かく分類されています。

「自分はどの許可を取ればいいのか?」を間違えると、せっかく許可を取っても目的の工事ができなかったり、最悪の場合、申請自体が却下されて手数料が無駄になったりすることもあります。

許可の分類は、大きく分けて以下の3つのステップで絞り込んでいきます。

  1. 許可行政庁の区分:「知事許可」か「大臣許可」か
  2. 許可の区分:「一般」か「特定」か
  3. 業種の区分:「どの業種(29種類)」で取るか

【行政書士 小野馨のここだけの話】

「将来は全国展開したいから、とりあえず大臣許可で!」というご相談をよく頂きますが、これはおすすめしません。大臣許可は審査期間が長く(3ヶ月以上)、要件も厳格です。まずは手堅く「知事許可」を取得し、実際に他県に支店を出すタイミングで「許可換え」を行うのが、最もスマートでコストのかからない戦略です。

知事許可と大臣許可の違い(営業所の場所)

まずは、誰(どこ)に申請を出すかを決めます。

判断基準は非常にシンプルで、「営業所がどこにあるか」だけです。

  • 都道府県知事許可: 1つの都道府県内「のみ」に営業所がある場合
  • 国土交通大臣許可: 2つ以上の都道府県に営業所がある場合

例えば、兵庫県神戸市に本店があり、兵庫県尼崎市に支店がある場合は、どちらも兵庫県内なので「兵庫県知事許可」です。

一方、神戸市に本店があり、大阪府に支店を出す場合は「国土交通大臣許可」が必要になります。

「営業所」の定義に注意

ここで言う「営業所」とは、単なる現場事務所や連絡所のことではありません。

建設業法上の営業所とは、「請負契約の見積もり、入札、契約締結の実体的な権限を持つ拠点」を指します。

単なる資材置き場や、事務作業だけの拠点は営業所に含まれません。

つまり、全国で工事をする場合でも、契約行為をすべて本店(兵庫県)で行うのであれば、「知事許可」のままで全国どこの現場でも施工可能です。

一般建設業と特定建設業の違い(下請金額)

次に、「一般」か「特定」かを選びます。これは会社の規模ではなく、「元請として、下請業者に出す金額の大きさ」で決まります。

  • 一般建設業許可:
    • 下請として工事を行う場合(金額制限なし)
    • 元請として工事を行うが、下請に出す金額の合計が4,500万円(建築一式は7,000万円)未満の場合
  • 特定建設業許可:
    • 元請として工事を受注し、その工事を下請に出す金額の合計が4,500万円(建築一式は7,000万円)以上となる場合

※金額はすべて消費税込みです。

ほとんどの建設業者様(全体の約9割以上)は、「一般建設業許可」で十分です。

「特定」は、ゼネコンのように巨額の工事を元請として仕切り、多数の業者に発注する企業向けの許可です。

特定建設業は財産要件が非常に厳しく(資本金2,000万円以上、自己資本4,000万円以上など)、取得のハードルが一気に跳ね上がります。

「とりあえず上を目指して特定で」と考えると、要件を満たせずに挫折することになりますので、まずは「一般」からのスタートを強く推奨します。

29種類の業種一覧と自社に合う業種の選び方

最後に、どのような工事を行うかによって「業種」を申請します。

建設業許可は29業種に分かれており、許可を受けた業種の工事しか請け負うことができません。

一式工事(2業種)

総合的な企画・指導・調整を行う工事です。これを持っているからといって、すべての専門工事ができるわけではありません。

  • 土木一式工事
  • 建築一式工事

専門工事(27業種)

特定の内容の工事を請け負うための許可です。

  • 大工、左官、とび・土工・コンクリート、石、屋根、電気、管、タイル・れんが・ブロック、鋼構造物、鉄筋、舗装、しゅんせつ、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、機械器具設置、熱絶縁、電気通信、造園、さく井、建具、水道施設、消防施設、清掃施設、解体

ポイントは、「メインで行う工事」に絞って取得することです。

あれもこれもと欲張って申請すると、それぞれの業種について「専任技術者(資格者や10年経験者)」を用意しなければならず、証明の難易度が格段に上がります。
まずは確実に証明できるメインの1業種を取得し、実績を積みながら後から業種を追加(業種追加)していくのが、賢い許可の育て方です。

▼全29業種の解説と選び方▼

建設業許可29業種の一覧と分類・自社が取るべき業種の選び方【準備中】

【第2章のポイント】

  • 営業所が1つの都道府県内なら「知事許可」、またがれば「大臣許可」。
  • 元請として4,500万円以上の下請契約をしなければ、迷わず「一般建設業」。
  • 業種は欲張らず、確実に要件を満たせるメイン工事から取得する。

建設業許可を取るための5大要件+α【重要】

建設業許可を取得するためには、建設業法で定められた「5つの要件」をすべて満たし、かつ「社会保険」に加入している必要があります。

これらは一見複雑に見えますが、行政書士の視点整理すると、大きく以下の3つの要素に集約されます。

  • 👤 ヒトの要件: 経営のプロと技術のプロがいるか
  • 💰 カネの要件: 工事を完遂できる資金力があるか
  • ⚖️ ウソがない要件: 誠実性があり、欠格事由がないか

【行政書士 小野馨のここだけの話】

ご相談に来られる方の9割は、この要件のどこかでつまずいています。

特に「ヒトの要件」の証明資料(過去の契約書や年金記録など)が揃わずに断念するケースが多いのが実情です。

逆に言えば、ここさえクリアできれば、許可取得は目前です。

①経営業務の管理責任者(ヒトの要件1)

建設業の経営は、資金繰りや安全管理など特殊なノウハウが必要です。

そのため、一定の経営経験を持つ責任者を「常勤」で配置することが義務付けられています。

これを実務用語で「経管(けいかん・ケイクマ)」と呼びます。

主な要件

基本的には、以下のいずれかに該当する人が社内(常勤役員)に1名必要です。

  • 建設業の経営経験(取締役や個人事業主)が5年以上あること
  • または、建設業の経営を補佐する経験が5年以上あること(要詳細確認)

「自分は社長を5年やっているから大丈夫」と思っていても、その期間中に「建設業を営んでいたこと」を確定申告書や契約書で客観的に証明できなければ認められません。

ここが最初の難関です。

②専任技術者(ヒトの要件2)

営業所ごとに、工事の専門知識を持つ技術者を常勤で置く必要があります。これを「専技(せんぎ)」と呼びます。

経管が「経営のプロ」なら、専技は「技術のプロ」です。

同一人物が兼任することも可能です。

主な要件

取得したい業種(29業種)に応じて、以下のいずれかを満たす必要があります。

  1. 国家資格者: 1級・2級施工管理技士、建築士、電気工事士など
  2. 実務経験者: その業種について10年以上の実務経験がある人(指定学科卒業なら3〜5年に短縮可)

国家資格があれば証書一枚で証明完了ですが、資格がない場合は「10年分の実務経験」を契約書や請求書(年1件以上×10年分)で証明しなければなりません。

これは非常にハードルが高いため、資格者の採用または取得を推奨しています。

③誠実性・④財産的基礎(カネの要件)

許可を取るためには、信用とお金も必要です。

③ 誠実性

請負契約に関して、詐欺や脅迫、不正な行為をする恐れがないことです。

具体的には、建築士法や宅建業法などで免許取り消し処分を受け、そこから5年経過していない場合などは許可が下りません。

④ 財産的基礎(金銭的信用)

建設工事は資材購入や労働者の確保に先行投資が必要です。

倒産リスクの低い業者であることを示すため、一定の資金力(一般の場合は、500万円の残高証明など)を求められます。

設立直後で赤字の会社でも、銀行口座に一時的に500万円を用意し、残高証明書を取得できれば要件クリアとなります。

以下の記事で財産的要件をチェックしてください。

▼資金要件をクリアする方法▼

⑤欠格要件・⑥社会保険への加入

最後に、絶対に該当してはいけないNGリストと、新たな義務についてです。

⑤ 欠格要件(該当したらアウト)

申請者(役員、事業主、支配人など)が以下のいずれかに該当する場合、許可は絶対に下りません。

  • 禁錮以上の刑に処せられ、刑の執行終了から5年を経過しない者
  • 暴力団員、または暴力団員でなくなってから5年を経過しない者
  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 精神の機能の障害により建設業を適正に営むに当たって必要な認知などができない者

⑥ 社会保険への加入(令和2年〜必須化)

以前は未加入でも許可が取れるケースがありましたが、法改正により、適切な社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)への加入が許可要件となりました。
適用除外(個人事業主で従業員4人以下など)の場合を除き、未加入の状態では申請自体が受け付けられません。

【第3章のポイント】

  • 「経管(5年経営)」と「専技(資格or10年実務)」の確保が最難関。
  • 一般建設業なら「500万円の残高証明書」があれば資金要件はクリア可能。
  • 社会保険は原則加入必須。未加入業者は許可の土俵に立てない。

建設業許可取得にかかる「費用」と「期間」

建設業許可の取得は、事業拡大のための「投資」です。投資である以上、どれくらいのコストがかかり、いつからリターン(許可による受注)が得られるのかを正確に把握しておく必要があります。

多くの経営者様が「許可が下りるまでの審査期間」しか計算に入れておらず、書類作成に手間取ってビジネスチャンスを逃してしまうケースが散見されます。ここでは、リアルな数字とスケジュール感を解説します。

【行政書士 小野馨のここだけの話】

「とにかく安く済ませたい」と、格安の代行業者に依頼するのはご注意ください。安い業者ほど「書類は全部お客様が集めてください」というスタンスが多く、結局社長様が平日に役所を走り回る羽目になります。社長の時給を考えれば、実は「全部お任せ」の事務所に頼むのが最もコストパフォーマンスが良いのです。

法定費用(実費)と行政書士報酬の相場

建設業許可にかかる費用は、役所に支払う「法定費用(実費)」と、専門家に支払う「報酬(手数料)」の2階建てになっています。

1. 法定費用(誰がやってもかかるお金)

これは役所への申請手数料(証紙代など)であり、自分で申請しても、行政書士に頼んでも、1円たりとも安くなりません。

  • 知事許可(新規):9万円
  • 大臣許可(新規):15万円
  • 更新・業種追加:5万円

2. 行政書士報酬(事務所によって異なる)

専門家に依頼する場合の相場は、事務所のサービス内容によって大きく異なります。

  • 相場目安(知事・一般・新規):12万円〜18万円前後

「この金額差は何ですか?」とよく聞かれますが、これは「どこまでやってくれるか」の差です。
単に書類を作るだけの事務所もあれば、当事務所のように「公的書類(納税証明書や謄本など)の収集代行」や「実務経験の証明に関するコンサルティング」までフルセットで提供する事務所もあります。
ご自身の手間をどこまで減らしたいかで判断することをお勧めします。

申請から許可が下りるまでの期間(標準処理期間)

「明日から許可が欲しい」というのは、残念ながら不可能です。
建設業許可には、役所が審査を行う「標準処理期間」が定められており、これを短縮することはできません。

審査期間の目安(申請書受理後)

  • 知事許可:約1ヶ月〜1.5ヶ月
  • 大臣許可:約3ヶ月〜4ヶ月

※自治体や混雑状況により前後します。

【重要】準備期間を甘く見てはいけない

上記の期間は、あくまで「完璧な書類を役所が受け取ってから」の期間です。
実際には、その前の「書類収集・作成」に時間がかかります。

慣れていない方が自力でやると、書類の不備や証明資料の不足で何度も役所と往復し、申請受理までに2〜3ヶ月かかってしまうことも珍しくありません。
一方、建設業専門の行政書士であれば、要件診断から書類作成まで最短ルートで進めるため、準備期間を2週間〜1ヶ月程度に圧縮することが可能です。

「〇月から着工したい現場がある」という期限が決まっている場合は、逆算して少なくとも3ヶ月前には動き出す必要があります。

▼最短で許可を取るためのスケジュール▼

建設業許可取得までの期間・流れと審査期間を短縮するコツ

【第4章のポイント】

  • 知事許可(新規)の場合、役所に払う手数料だけで9万円が必要。
  • 審査期間は約1ヶ月だが、準備期間を含めるとトータル2〜3ヶ月は見ておくべき。
  • 急ぎの場合こそ、準備期間を短縮できる専門家への依頼が鍵となる。

建設業許可申請に必要な「書類」の膨大さ

建設業許可の申請書類一式を見たことがありますか?
すべての書類をファイリングすると、その厚さは2〜3センチ以上、分厚い電話帳一冊分にもなります。

多くの経営者様が「申請書を書けばいいんでしょ?」と軽く考えてスタートしますが、途中で「昔の書類が見つからない」「役所から何度も突き返される」という泥沼にハマり、最終的に当事務所へ駆け込んでこられます。
許可申請の書類は、単に「書く」ものではなく、「過去の事実を証明するために集める」ものなのです。

【行政書士 小野馨のここだけの話】

役所の審査官は、あなたの会社のことを何も知りません。そのため、性善説ではなく「疑いの目」で審査をします。「本当に10年工事をやっていたのか?」「架空の実績ではないか?」という疑念を、客観的な証拠書類(裏付け資料)だけで晴らさなければならないのです。これがプロでも骨の折れる作業なのです。

主な必要書類と確認資料(裏付け資料)

提出書類は、大きく「閲覧される書類(表紙や財務諸表など)」と「閲覧されない確認資料(裏付け)」に分かれます。特に大変なのが後者です。

1. 作成が必要な書類(法定様式)

これは決まったフォーマットに記入していくものです。これだけでも数十枚に及びます。

  • 建設業許可申請書
  • 役員等の一覧表
  • 営業所付近の地図・写真
  • 専任技術者証明書
  • 実務経験証明書
  • 財務諸表(建設業法等の様式に書き換えが必要)
  • 誓約書 など多数

2. 取り寄せが必要な公的書類

役所や法務局で取得します。有効期限(3ヶ月以内など)に注意が必要です。

  • 登記事項証明書(履歴事項全部証明書)
  • 納税証明書(知事許可・大臣許可で種類が異なる)
  • 身分証明書(本籍地で取得・役員全員分)
  • 登記されていないことの証明書(法務局)

3. 最難関!確認資料(裏付け資料)

ここが最大の山場です。要件を満たしていることを証明するための、会社内部の資料です。

  • 常勤性の確認資料: 社会保険の標準報酬決定通知書、住民票など。
  • 経営経験の確認資料: 過去5年分の確定申告書、工事請負契約書、注文書など。
  • 実務経験の確認資料(資格がない場合):なんと、過去10年分(毎年1件以上)の契約書、請求書+入金通帳のセットが必要です。「10年前の請求書なんて残っていない」「通帳を紛失した」という場合、証明の難易度は跳ね上がります。

これら膨大な資料の中に、一つでも矛盾(日付のズレや、社名の変更漏れなど)があれば、審査はストップします。
建設業専門の行政書士は、これらの資料の中から「審査に通るもの」を選別し、足りない場合は代替資料を提案するノウハウを持っています。

【第5章のポイント】

  • 申請書類の厚さは「電話帳」レベル。作成よりも「収集」が大変。
  • 特に「実務経験10年」を証明するための過去の請求書探しが最難関。
  • 書類不備によるやり直しを防ぐなら、最初からプロに依頼するのが賢明。

建設業許可の「有効期間」と許可後の「義務」

苦労して取得した建設業許可ですが、一度取れば「一生モノ」というわけではありません。
建設業許可には明確な有効期限があり、さらに許可を維持し続けるための「毎年の義務」が課せられています。

「許可証が届いた!これで安心だ」と書類を金庫にしまい込み、5年後に期限切れの通知が来て青ざめる……というケースが後を絶ちません。許可を取ったその日から、次の更新に向けたカウントダウンは始まっています。

【行政書士 小野馨のここだけの話】

実は、建設業許可の維持管理は、取得以上に神経を使います。特に後述する「決算変更届」をサボっていると、いざ更新しようとした時に「受付拒否」を食らいます。当事務所では、こうした期限管理をすべて代行するサービスも行っていますので、本業に集中したい社長様はぜひ頼ってください。

許可の有効期間は5年間(更新手続きが必要)

建設業許可の有効期間は、「許可があった日から5年間」です。

5年目の満了日の前日までに更新手続きを完了させなければ、許可は自動的に失効します。「1日くらい過ぎても大丈夫だろう」という甘えは一切通用しません。1日でも過ぎれば、新規で取り直し(費用も手間も倍増)となります。

更新手続きの期間

更新の申請は、いつでもできるわけではありません。原則として、「期間満了の3ヶ月前から30日前まで」の間に行う必要があります。
役所から親切に「そろそろ更新ですよ」という電話はかかってきませんので、自社で厳格に期日管理をする必要があります。

また、更新時にも「常勤役員(経管)」や「専任技術者」が在籍しているかどうかが再審査されます。5年の間に担当者が退職していたり、役員変更の届出を忘れていたりすると、更新ができなくなる恐れがあります。

▼更新手続きの注意点とスケジュール▼

建設業許可の更新ガイド|期限切れを防ぐための準備と費用

毎年提出が必要な「決算変更届」とは?

建設業許可業者には、毎事業年度終了後に「決算変更届(事業年度終了届)」を提出する義務があります。

これは、「この1年間で、これくらいの工事をして、財務状況はこうなりました」という報告書です。提出期限は、「決算終了後4ヶ月以内」です。

なぜ「決算変更届」が重要なのか?

多くの事業者様が「税務署に確定申告しているから大丈夫」と勘違いされていますが、税務申告とは別に、許可行政庁(都道府県や国)へ提出が必要です。
もし、この決算変更届を提出していないと、以下のペナルティがあります。

  1. 5年後の「許可更新」ができない:更新申請の際、窓口で「過去5年分の決算変更届が出ていませんね」と指摘され、その場で5年分まとめて作成・提出させられます。膨大な手間と費用がかかります。
  2. 「経営事項審査(経審)」が受けられない:公共工事の入札参加資格を得るための経審は、決算変更届が提出されていることが前提条件です。
  3. 是正勧告や罰則の対象になる:建設業法違反として、指導や始末書の対象となります。

許可を取るということは、こうした事務負担も増えるということです。自社で対応が難しい場合は、毎年セットで行政書士に依頼するのが一般的です。

【第6章のポイント】

  • 許可は5年更新。1日でも過ぎれば失効し、取り直しになる。
  • 更新期間は「満了日の3ヶ月前〜30日前」と決まっている。
  • 毎年の「決算変更届」をサボると、更新ができなくなるので要注意。

建設業許可を取得する3つのメリット(経営戦略)

ここまで読んで、「建設業許可って、お金もかかるし面倒だな……」と思われた方もいるかもしれません。
しかし、多くの経営者様が苦労してでも許可を取得するのには、それ以上の明確なメリットがあるからです。

建設業許可は、単に「500万円以上の工事ができる」だけの許可証ではありません。それは御社が国から認められた「プロフェッショナルの証明書」であり、他社との差別化を図るための強力な経営カードとなります。

【行政書士 小野馨のここだけの話】

「許可を取ったら、なぜか500万円未満の小規模な依頼も増えた」という声をよく聞きます。これは、発注者が「許可を持っている業者=ちゃんとした施工をしてくれる」と判断し、無許可業者と比較して御社を選んだ結果です。許可の取得は、最高のマーケティング施策でもあるのです。

メリット①:500万円以上の工事受注と社会的信用

受注単価の上限撤廃

最大のメリットは、当然ながら「500万円の足かせ」が外れることです。
これまでは「500万円を超えそうだから……」と泣く泣く断っていた案件や、違法リスクに怯えながら契約を分割していた案件を、堂々と受注できるようになります。1件あたりの受注単価が上がれば、当然ながら会社の売上・利益率は劇的に向上します。

圧倒的な社会的信用(対外的なブランディング)

建設業許可業者は、国交省の検索サイトで誰でも確認できます。

元請企業(ゼネコンやハウスメーカー)は、新規の下請業者を探す際、まず許可の有無をチェックします。

なぜなら、許可業者は「財産的基礎(資金力)」や「誠実性」の審査をクリアしていることが保証されているからです。

許可を持っているというだけで、「倒産リスクが低く、反社との関わりもない、信頼できる業者」というお墨付きを得たことになり、新規取引の口座開設もスムーズに進みます。

メリット②:融資・公共工事(経審)への道が開ける

銀行融資での優遇

銀行や信用金庫などの金融機関は、融資審査において建設業許可の有無を非常に重視します。
許可の要件に「500万円の資金力」が含まれていることや、更新制により5年ごとのチェックが入ることから、無許可業者に比べて信用格付が高くなりやすいのです。設備投資や運転資金の融資を受ける際、許可証一枚が大きな後押しとなります。

公共工事への参加資格(経営事項審査)

「いつかは公共工事(役所の仕事)を取りたい」
そう考えているなら、建設業許可は必須の入場チケットです。

国や自治体の公共工事を直接受注するためには、建設業許可を取得した後、さらに「経営事項審査(経審・ケイシン)」という審査を受け、入札参加資格を得る必要があります。
建設業許可はそのスタートラインです。許可を取り、実績を積み、経審を受けて公共工事へ……というステップアップは、建設会社の王道の成長戦略と言えます。

【第7章のポイント】

  • 許可は「500万円の壁」を壊し、会社の売上規模を拡大させる。
  • 元請や銀行からの信用度が上がり、新規取引や融資が有利になる。
  • 公共工事入札への第一歩であり、会社の将来性を広げる投資である。

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まとめ・建設業許可は「サクセスファン」へ

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

建設業許可という制度が、想像以上に奥が深く、そして御社の将来にとって強力な武器になることがお分かりいただけたかと思います。

最後に、これから許可取得を目指す社長様へ、行政書士として一つだけアドバイスをさせてください。

自力申請のリスクと行政書士に依頼するメリット

「自分でやれば費用が浮く」

そう考えて手引きをダウンロードし、読み始めたものの、3ページ目で挫折する方が後を絶ちません。

たとえ書類を作成できたとしても、平日の昼間に何度も役所に通い、そのたびに「ここが足りない」「このハンコが違う」と突き返される……。

この時間は、経営者にとって最大の「機会損失」です。

社長の仕事は、書類を作ることではなく、現場を動かし、売上を作ることです。

慣れない事務作業に何十時間も費やすより、その時間を営業や現場管理に使った方が、結果的に会社に残る利益は大きくなります。

行政書士に依頼するコストは、単なる代行手数料ではありません。「社長の時間を買い、最短ルートで許可という武器を手に入れるための投資」なのです。

兵庫・大阪で実績5000社「サクセスファン」の強み

私たち「サクセスファン行政書士事務所」は、兵庫県神戸市を拠点に、大阪・関西エリアで20年以上、建設業許可を専門に扱ってきました。

当事務所の強みは、「あきらめない姿勢」です。

  • 「前の税理士に『無理だ』と言われた」
  • 「10年前の書類なんて残っていない」
  • 「実務経験の証明が複雑すぎる」

そんな「難易度の高い案件」こそ、私たちの腕の見せ所です。

5000社以上の実績から蓄積されたノウハウで、あらゆる角度から証拠を探し出し、役所と粘り強く交渉します。

他で断られた案件でも、許可が下りた事例は数え切れません。

建設業許可は、一度取れば5年、10年と続く長いお付き合いになります。

御社の成長を一番近くで支える法務パートナーとして、ぜひ「サクセスファン」をお選びください。

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※「他社で断られた」という方も、セカンドオピニオンとしてご活用ください。


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